現在、10匹の猫と同居していますが、ここ数年間は膀胱炎の猫がいません。
最後に、膀胱炎と診断されたのは7年ほど前になります。
動物病院の先生も、「長年、ずっと頭数が多い割に膀胱炎の猫が居ませんね。冬でも大丈夫だし、何か気を付けている事があるんですか?」と言われます。
特に秘策とか、特別な対策はやって無くて、誰にでも出来るちょっとした気配りだけで、今まで結果的に膀胱炎の猫が居ない環境が出来上がっています。
猫の膀胱炎に対して、うちで心掛けている予防方法は次の通りです。
我が家の予防方法
- 猫の水飲み箇所を多すぎるくらい確保する。
- 猫のトイレを飼っている頭数以上設置する。
- 環境の変化、初物に対するストレスに気を配る。
- 定期的な簡易尿検査を実施する。
- フードが偏らないようにする。
実際に行なっている事
- 猫の水飲み箇所を多すぎるくらい確保する。
現在、水飲みの種類は5種類、6箇所に設置しています。
全てが循環式でフィルターを使用しています。
・ピュアクリスタル、ブルーム1.8L 猫用 1台
・ピュアクリスタル、ブルーム2.3L 猫用 1台
・ピュアクリスタル、クリアフロー0.95L 1台
・ピンクステンレスファウンテン 1.8L 2台
・フラワーファウンテン 1.6L 1台
※いつでも綺麗な水が、どこでも飲めるのがコンセプトです。
朝夕、1日に2回の水替えを徹底して行なっています。
(飲水量を増やす事は、シッコが濃くなり過ぎて結石が出来やすくなるのを防ぎます)
循環式水飲み 実際の使用状況の詳細➀はこちら
循環式水飲み 実際の使用状況の詳細②はこちら
循環式水飲み 使用歴 - 猫のトイレを飼っている頭数以上設置する。
10匹の猫に対して、トイレの数は11箇所
全て、システムトイレを使用しています。
・ニャンとも清潔トイレ オープンタイプ 4台
・ニャンとも清潔トイレ ドームタイプ 3台
・デオトイレ快適ワイド 1台
・デオトイレ ハーフカバー 1台
・上から猫トイレ 1台
・子猫用コンパクトタイプ 1台
猫砂は5~6年ほど前から、木製ペレットを使っています。
シッコをしたらペレットが砕けて、スノコ状のトレーから下に落ちます。
落ちたペレット屑はペットシーツで受け止めます。
※細菌感染を防ぐ為に、システムトイレを使用している。
※いつでもトイレを使えるように複数個設置してストレスを感じさせない様にする。
すぐに片付けられない状況の時(多頭飼いや飼い主が長時間不在)、猫が重複してトイレを使っても、システムトイレだとシッコが下のトレーに落ちるので、より清潔感が長く保てます。
底にシッコが溜まって固まるタイプのトイレだと、埋めたり、かき混ぜたりすると、次にトイレを使う時に猫の陰部に汚物が付着する恐れが高くなります。
(猫が使用する時、尿道に雑菌が入り込まない様にシッコ、ウンチをしたら早めに片付けるのが基本です)
システムトイレ 実際の使用例はこちら
システムトイレ 上から入るタイプ 実際の使用例はこちら - 新入り猫、環境の変化、気候の変動に対するストレスに気を配る。
(これは、尿路結石や尿路感染症が認められない突発性膀胱炎の対策の1つです)
・環境の変化で1番気を付けたいのが、新しく猫を迎え入れる時です。
先住猫の活動範囲内である、お気に入りの場所に子猫であっても、いきなり新猫を放つのは止めておきましょう。
顔合わせまで、隣りの部屋かケージなどで気配や匂い、鳴き声などを先住猫に感じさせて慣らした方が無難です。
先住猫にも新猫にも心の準備があるので、いきなりの鉢合わせは要注意です。
(うちでも、保護した子猫の影響で、先住猫がストレスから血尿を出した事があります)
・住居環境の変化で、部屋の模様替え(レイアウト変更など)で、猫ベッド、猫トイレ、水飲み器、餌置き場などの位置が急に変わると猫は、かなり戸惑います。
1つずつ、少しずつ位置を変えて、猫に位置を認識させてから本格的に変えていきます。
模様替えに要する時間が増えますが、トイレの場所が分からずにストレスMAXの状態で結果的に粗相をしたり、我慢し過ぎて膀胱炎になったりしたら、後が大変なので時間を掛けて慎重に行ないましょう。
・気候の急激な変動もストレスの要因になります。
うちでは、急に暑くなったり、寒くなったりする時は、猫が居る部屋のエアコンを使っています。
室温を見て、タイマーで運転や停止をしたり、Wi-Fiで出先から操作したりして管理しています。
気温の変化を緩やかにさせて、一年中、家の中にいる家猫には徐々に季節の移り変わりを感じさせるようにしています。 - 定期的な簡易尿検査を実施する。
うちでは自宅で、市販されている尿検査紙を使って簡易検査をしています。
何だかトイレで様子がおかしい子が居たり、シッコの時間がやや長め、シッコの前後に鳴くなどの症状がある子には、簡易で尿検査を実施します。
目に見える血尿が出る前に軽い潜血反応があったり、白血球反応があったりします。
(膀胱炎の症状が出る前に、対処出来た事もあります)
何度もトイレに行ったり、トイレ以外でいきなりシッコをしたり、シッコが出てなかったり、明らかな異常の時は、命にも関わるので迷わず病院へ連れて行きます。
自宅で出来る簡易尿検査のやり方➀はこちら
自宅で出来る簡易尿検査のやり方②はこちら
尿分析器を使った尿検査はこちら - フードが偏らないようにする。
オシッコの中に、マグネシウム、カルシウム、リンなどが多くなると結晶、結石が出来やすくなります。
それらのミネラル成分が調整されたフードを選ぶ事も対策になります。
また、オシッコの量が減る(濃くなる)と、結晶、結石が出来やすくなるので水分を多めに摂る事も重要です。
・療法食ではない下部尿路に対応したフード(下部尿路の健康維持、低マグネシウム設計、pHを調整、など)
・ウェットフードを取り入れる(水分摂取量を増やす)
・医師の判断で療法食を勧められた時は、今まで食べていたフードからの切り替えに気を配ります。
・おやつは、成分的に悪影響を及ぼす物もあるので、控えめにするか動物病院の先生に相談してから与えましょう。
尿pHがアルカリ性に偏ると「ストルバイト結石」が出来やすくなります。
尿pHを酸性(6~6.5)に保てれば「ストルバイト結石」は出来にくくなります。
「ストルバイト結石」は1歳~6歳の猫に多く見られるそうです。
尿pHが酸性(6.0以下)で結晶化しやすい「シュウ酸カルシウム結石」は7歳~11歳の猫に多く発生する傾向があると言われています。
どちらの結石も、先に挙げた「ミネラル成分が調整されたフードを選ぶ事」で出来にくくなります。
あと2つの気を付けてる事
※肥満防止
これは、言うまでもありません。
太り過ぎは、悪影響しかありません。
適度にコロコロ、モフモフしていると可愛いのですが、度が過ぎると病気の原因になります。
元々、体質的に太りやすい子も居るので、一概には言えませんが、避妊・去勢手術によるホルモンバランスの崩れから太りやすくなる子もいます。
一番の肥満防止は、食事に気を付ける事です。
ライト系のフードなど、カロリーを控えた良質な物を選んで、お世話をしている人がしっかりと食事量を管理する事が重要です。
多頭飼いの場合は、食べ残しを全て片付ける事などを徹底しましょう。
「なぜか最近、この子は太ってきたな~」と感じる時は、間違いなく他の子の残り物を食べているからです。
定期的に体重測定をして、その猫の体重を把握し、適正体重を維持出来る様にしましょう。
※運動不足解消
肥満から運動不足が誘発されやすいので、肥満防止との関係は深いです。
遊びやすい環境を整えて、継続的に遊びながら運動をさせましょう。
ジャンプして行ける場所を作ったり、隠れたり上れたりする物を置いて運動量を増やすのもいいでしょう。
うちでは至る所に上がれる段を作って、狭いスペースでも上下で体を動かして貰い、ストレス解消が出来る様にしています。
猫は遊ばないと、若くても段々と、寝る、食べる、寝る、食べるを、毎日繰り返します。
動かない→食べる→太る→動けない→それでも食べる→肥満→病気への悪いサイクルに乗ってしまいます。
猫と遊ぶために、興味を引くおもちゃを使ったり、お気に入りのおもちゃを見付けてあげる事も大切です。
ちなみに、うちは手作りのおもちゃから、市販のおもちゃまで色々と揃っています。
飽きやすい猫に合うおもちゃをキープするのは大変ですが、猫の健康の為と思って、新しいおもちゃ探しや、気に入ってくれそうなおもちゃ作りをしていきましょう。
次の症状は膀胱炎、尿路結石、尿路閉塞の症状と言えます。
- 頻尿
- 血尿
- シッコが少なすぎる
- トイレの時間が長すぎる
- トイレ以外の場所で排尿
- 排尿時の痛みによる鳴き声を出す時
- 何度トイレに行ってもシッコが出ない
まとめ
- 水飲み場所を増やす
- トイレの数を確保する
- ストレスをためない
- 簡易の尿検査を実施する
- 対応フードに切り替える
プラス 2項目
- 肥満に気を付ける
- 適度に運動させる
以上の事を少しずつ進めていけば、猫の膀胱炎を防げます。
これが、7年間膀胱炎になる猫を出さず、今現在も継続が出来ている内容です。
その他にも、いつもと違う様子、何だか変な様子を感じられるのは、毎日お世話をしている人だけです。
猫の健康寿命を延ばす為にも、気配りと心配りを続けていく事が大切です。