猫 尿検査 PR

自宅で猫の尿検査②

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自宅で猫の簡易尿検査を実施していますが、今回は前回より一歩踏み込んだ検査方法の解説です。

基本となるトイレの環境

  • 使用するトイレはシステムトイレ
  • 猫砂は目が細かすぎない物にする
  • 下に引いたペットシートにシッコが落ちる猫砂にする

猫砂の下がスノコ状で、引き出し付きのシステムトイレの方が尿を取りやすいです。
猫砂は目の粗い大きめな物で、スノコをあまり通らない方がいいです。
うちでは、猫砂は目の大きい木製のペレットを使用しています。
木製チップは専用猫砂だけでは無く、撥水加工されてなくてシッコが掛かったら砕ける低価格なペレットでも大丈夫です。

実際の使用例

これは、うちで使用しているシステムトイレと、シッコで砕ける木製ペレットです。
専用の木製チップより安価で維持費が抑えられます。

現在、猫トイレ11カ所で使用しています。
20kg入り

かなりの量で、3か月は余裕で使えます。

猫がシッコをして、数回、埋める仕草をしたら、これくらいスノコを通って引き出しトレーに落ちます。
ペットシートには、砕けた落ちたペレットとシッコが染みています。

猫がシッコをしたら、出来るだけ早くサンプルを取ります。

ペットシートの透明な部分を端からめくり、シッコの染みついた面を出します。

そこへ、10項目の尿検査紙を乗せて、全項目箇所にシッコが染み込むように指で10秒ほど軽く押さえつけます。

シッコが染みついて、尿検査紙の色が変わりました。
検査面には、木製ペレットが付いていません。

(左)採取後
(右)使用前

シッコを取ってから1分程で、色見本と見比べます。

実際の簡易検査結果
対象は肥満の♂猫
体重6.60kg

  1. 白血球 3+
  2. 亜硝酸塩 +
  3. ウロビリノーゲン 1.0
  4. タンパク 3+
  5. pH6.0
  6. 潜血 -
  7. 比重 1.020
  8. ケトン体 ±
  9. ビリルビン 1+
  10. グルコース -

色見本

10項目検査用
①白血球②亜硝酸塩③ウロビリノーゲン④タンパク質⑤pH⑥潜血⑦比重⑧ケトン⑨ビリルビン⑩グルコース

①白血球 正常は、検出されない
②亜硝酸塩(尿中の細菌増殖を示す。猫はデータが不明)
③ウロビリノーゲン(ビリルビンが分解された物) 正常は検出されない
④タンパク質 尿比重が1.035以上の時は+0.3g/L 反応でも正常
⑤pH(ペーハー) 正常値5.5~7.0
⑥潜血(泌尿器からの出血または、血液中で赤血球が破壊されている) 正常は検出されない
⑦比重 正常値1.035~1.060
⑧ケトン体 正常は検出されない
⑨ビリルビン(胆汁色素) 正常は検出されない
⑩グルコース (尿糖) 正常は検出されない

専用猫砂を使用した場合

撥水剤を配合した専用木製チップを使用すると、シッコがそのままトレーに落ちるのでサンプリングしやすいです。

今回は、大きめのチップを使いました。

猫がシッコをして、埋める仕草をしてもペットシートに木製チップが落ちません。

ペットシートを敷かないと、こんな大量にシッコが採れます。
綺麗な容器があれば、動物病院へ持って行けます。
尿検査を動物病院でして貰う時は、多少、不純物が混じりますが、こんな方法もアリかもしれませんね。

以上が、簡単に家庭で出来そうな猫の簡易尿検査の方法でした。

これは、正確な数値を求める検査では無くて、猫の尿の状態と傾向を把握するのが目的です。
色見本で見比べて、「何かおかしいのかもしれない、異常なのかな?」と感じたら、迷わず動物病院へ行きましょう。
病気の判断は触診、聴診、血液検査、x線検査、エコー検査等、正確なデータで決まります。
猫の為に早期発見、早期治療で元気に過ごして貰える足掛かりにして頂きたいと思います。

トイレに座るモナアズ兄妹の妹
モナカちゃん、2歳

分析器を使った猫の尿検査③