グビチュさんが服を着るきっかけになったのは、2003年の4月、3歳を目前にした頃でした。
子猫の時からグビチュさんと離れる時間が少なく、いつも一緒に居ましたが、2002年の年末くらいから仕事の関係で家を空ける事が増えました。
出張や外泊は無かったのですが、グビチュさん的には長時間、1匹にされた感が強かったんでしょうね。
帰宅すると、玄関で執拗に爪研ぎしてみせ、足元から離れません。どこに行ってたんだよ!って言いそうなくらい猛アピールしていました。
(3歳で服を着る事になったグビチュさん)
そして、グビチュさんは自分で背中や腰の毛を抜くようになりました。
グビチュさんは1匹で家に居る時に、所構わず毛を抜きました。帰宅すると、部屋が毛だらけでした。
こんなふうに、短期間でかなり抜いてしまいました。地肌がはっきりと見えています。抜く時は毛を噛みついて、束で抜いていましたから。
これは、1番酷い時です。私の目の前でも高速の激しい毛繕いから、ブチっと抜いて走り去る事を繰り返しました。
どうだ!って、見せ付ける具合にです。
急に接する時間が少なくなった私への抗議の意味合いもあったのでしょう。
あまりにも激しく毛を抜き続けるので、動物病院に相談しました。ノミが居る訳でもなく、皮膚には特に変わった所はありませんでした。たしか、注射を打って貰った記憶があります。
病院から連れて帰ったら、落ち着いていた気がします。鎮静剤系を打ったのかもしれません。
穏やかだったのは、その日だけで翌日からは同じ事の繰り返しでした。
仕事的に、グビチュさんとの時間を延ばせなかったので、仕方なくエリザベスカラーでは無くて、子犬用の服を着せる事にしました。
そうは言っても、猫ですから一年中着せている訳にもいかないので、グビチュさんが自分で脱いだらそのままにして、好きなだけ毛繕いをして貰います。抜け毛の季節には、ブラッシングして無駄毛を取りました。
また、イライラして毛を抜きだしたら服を着て貰う様にしました。服はグビチュさんが舐めるので段々と薄くなっていったり、穴が開いたりしました。
服の種類は様々で、夏にはメッシュ状の服にもしました。
段々と、グビチュさんは服に慣れてくれて、日常生活に支障は出なくなりました。
そして、グビチュさんの服を着た生活は、精神面、体調面を見ながら着たり脱いだりして2012年12歳頃まで続きました。
晩年は、毛を抜く事も無く落ち着いたシニア猫になりました。10匹の猫たちの主として、その存在感は絶大でした。