保護12日目
池で溺れて、保護してからずっと特設の子猫スペースで過ごしてきた令ちゃん(仮名)
子猫ミルクから離乳食へ変わり、トイレも覚えて自分で出来る様になり、行動範囲が広がってきました。
子猫スペースだけでは物足りなくなってきたので、家の中を散策して1歳から18歳までの先住猫に挨拶をしました。

生後41日目
体重は保護した後、380gから590gになりました。
成猫の生活圏に交わる
これからが、家猫としての猫格(人格形成的なもの)が作られてきます。
この時期の、先住猫との出会いや、他猫と共同生活する経験が大事になってきます。
先住猫からは、「ここまでは許される、ここからは怒られる」と言う度合いをハッキリと教えられます。
遊びで、じゃれに行って爪を立てたり、強く噛んだりしたら成猫にキッチリ怒られます。
その時はシュンとなりますが、子猫は、この時にしっかりと学習します。
段々と猫の世界の、掟みたいなものを覚えていくのでしょう。
まだ未熟な令ちゃんには、驚く事も多いでしょうが、それが猫の世界です。

生後9カ月の先輩保護猫とも交わります。
優しい先輩の、モナアズ兄妹♀モナカと♂アズキも見守ります。

色々と急成長した令ちゃん
保護した当初、大変だったトイレも今では自分で上手に出来るようになりました。
子猫は頭が柔らかくて、ホントに順応力が高いです。
覚えたら、色々な事を忘れませんね。

何にでも、一生懸命で可愛い令ちゃん

子猫スペースから、ケージに入っても快適空間の様に過ごしていました。

先輩猫との触れ合う機会も作っていきます。
何にでも興味を持って動きも活発。
生後1カ月半の子は、遊びたい盛りです。
先輩猫も興味津々です。
しかし、お別れは突然やって来ました、、、。

令ちゃんと、お別れのお話
保護した令ちゃんを一目で気に入った方が、「ぜひ、引き取りたい」と言う話がありました。
実は、この前日に令ちゃんに興味を持った方の所へ行きました。
もう怯えることも無くなって、元気になった令ちゃんも連れて顔合わせをしました。
結果、令ちゃんのあまりの可愛さに好感触だったらしいです。

居住スペースの狭さ、保護猫経費の増大と家計への負担状況、先住猫とのバランス、ストレス等々。
当時は色んな意味で、一杯一杯だった我が家にとっては助かるお話でした。
令ちゃんにとっても、このお話は良い事だと思いました。
うちより愛情を厚く掛けて下さりそうな家庭環境の方でしたし、先住猫も2匹可愛がっていて、令ちゃんも遊び相手が出来るし、どう考えても良いお話でした。
寂しくてしょうが無いけど、せっかくの良縁を大切にしたいと思いました。
最後の令ちゃんとの事
最後に、令ちゃんを池で溺れた猫から卒業させたいという思いから、お風呂に入れて綺麗に身支度をしました。
溺れた池とは違い、初めての温かいお湯は気持ち良さそうでした。
嫌がる事も無く、さっぱりとした令ちゃん。
硬かった毛は柔らかく、しなやかになり、水へのトラウマは消えたみたいです。

その後、うちでの最後のご飯です。
子猫ミルクにエネルギーチュールを混ぜてあげました。
最後に小さい小さい少し伸びた爪も切りました。

令ちゃん
すっかり、家猫さんらしくなりました。
気のせいか、ちょっと大人びて見えます。

保護翌日の令ちゃん
ホントに小さくて、ちょっと怯えていて片手に乗るくらいの大きさでした。

保護から12日目の令ちゃん
体が大きくなって、表情も変わりました。
男の子らしさが出てきました。

これが、うちでの最後の姿です。
今でも、思い出すとしんみりします。
令ちゃん、保護12日目、生後41日目
我が家から居なくなりました。

「池で溺れた子猫を助ける為に」
おわり、、、。